神戸に住む渡辺博子は、2年前に山で死んだ恋人の藤井樹に宛てた手紙をポストに投函したが、驚くことにその返事が届けられてきた。その手紙の主は、樹と同姓同名で彼のクラスメートでもあった、女性の藤井樹。やがて博子と樹の文通が始まる。
俊英、岩井俊二監督の長編映画デビュー作であり、ロマンティックでミステリアスなラブストーリーの秀作である。博子と樹の2役を中山美穂がムーディに好演し、女優としておおいにステップアップした。回想でつづられる樹(柏原崇)と少女時代の樹(酒井美紀)のノスタルジックで淡い恋のやりとりは、劇中の白眉ともいえよう。さまざまなアイテムを効果的に用いた演出、淡い色彩の映像、メロディアスな音楽などのスタッフワークも光る、心洗われる逸品だ。(的田也寸志)
『UNDO』の岩井俊二監督、『NIGHT HEAD』の豊川悦司、『波の数だけ抱きしめて』の中山美穂主演で贈るラブロマンス。

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二通の‘Love Letter’によって恋と時間の知恵の輪が解かれた時、少年と少女の「失われた時」がまさに甦る。その瞬間、私たちの心は言葉にできない感情で充たされる。
本編ラストシーンで時を経て届けられた少年の“Love Letter”に抱擁される中山美穂の演技は最高だ!また、作品中に砂金のように散ばれた演出にも脱帽だ。複数回観るに値する名作である。

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 その文学的香り高さ、優しくて繊細な詩情的リズム、愛する者を失くしてしまった事の喪失感と死者への鎮魂、物語の断片から匂う微笑ましいユーモアのセンス、そして全編を漂う静謐で清澄なムードと、正に、90年代の日本映画を代表する傑作にして、“純愛”との括りを入れたあらゆるジャンルの映画の中でも、恐らく最高位にランクされるべき珠玉の秀作。日本を代表する映像詩人岩井俊二の演出と篠田昇の撮影の素晴らしさに感嘆するが、中山美穂が、映画女優として、その魅力を存分に開花させた記念碑的作品としても忘れられない。冒頭の、一面銀世界の中、横たわる彼女の顔に粉雪がちらつくカットから、その横顔のあまりの美しさに見とれてしまう。最愛の男性に先立たれて3年、未だその存在を忘れる事が出来ない清らかで純真な女性(渡辺典子)と、父の死を乗り越えた、明朗闊達でボーイッシュな女性(藤井樹)の二役を見事にこなした演技力の確かさは、何度も繰り返し発せられる“お元気ですか、私は元気です”の哀切極まりないセリフ廻しと、ラストの同姓同名の同級生からの意外な告白を瞬時に察した際の、その表情の素晴らしさを以って感動的だ。辻仁成と結婚、彼女が芸能活動から離れて暫く経つが、また、是非とも銀幕の世界に帰って来て欲しいと願わずにはいられない。  

ある地方都市、中学2年生の雄一(市原隼人)は、かつての親友だった星野(忍成修吾)やその仲間たちからイジメを受けるようになる。そんな彼の唯一の救いはカリスマ的女性シンガー、リリイ?シュシュの歌だけであり、そのファンサイトを運営する彼は、いつしかネット上でひとりの人物と心を通わしていくが…。
岩井俊二監督が、インターネットのインタラクティヴ?ノベルとしてスタートさせた企画を発展させて成立させた異色の青春映画。美しい田園風景の中、イジメや援助交際などなど現代の少年少女たちにまつわるさまざまなダークな問題を、これまでにないほど身近なものとして織り込みつつ、彼らのリアルな心の声を繊細に描き上げていく。そして、それでも「どんな子どもでも、光る時間を過ごすのだ」といった岩井監督のメッセージが痛切に伝わり、胸をしめつける必見の秀作である。(的田也寸志)内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
一般参加者との対話から物語を展開させた、岩井俊二原作のインターネット小説を映画化。14歳の少年少女の葛藤や焦燥を鮮烈に描いている。特典映像を収録したボーナスディスク“「呼吸」MAKING OF ALL ABOUT LILY CHOU-CHOU”を同梱した特別版。

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印象深い作品でした。
映像の綺麗さもさることながら、内容も、残酷で儚い、けれども美しい世界が繰り広げられています。
個人的な意見ですが、この映画を観た後、自分の中学生時代をフラッシュバックしてしまいました。傍目にはとても楽しそうで、悩みなど無いように見える若者達だけど、本当は息苦しくて仕方のない現実から抜け出すことも出来ず、毎日を同じ日常を送るしかない。永遠に続きそうなこの現実に目を塞ぐこともできない。 大人になってしまった今はそんな時代を笑ってしまえるのだけれど、中学生の頃は、大人になるなんて想像もしなかったなぁ…と懐かしい気持ちになりました。 この作品の主人公はイジメという現実から逃げ出したいけれど、逃げる場所はインターネット、そしてカリスマ歌姫「リリィ・シュシュ」。 それだけが生きる糧になっている主人公と、イジメの首謀者である一人の少年を中心に話が進行していきます。 前半はとても綺麗な、思春期らしい少年達の交流が画かれており、このあたりで映画の世界に引き込まれていきました。それがあるためか、後半部分はとても落差の激しい残虐なシーンの連続で、しかもそのままラストに繋がるのがとても痛々しい。映像が綺麗なだけ余計に痛いです。 主人公を含め、登場人物達のモノローグをはじめ、本音を語るシーンがほとんど無い中、要所要所で挿入されるインターネット上での書き込みがとても印象的。ネットでしか本当の言葉を吐露できない不器用な年代をとてもリアルに描き出していると感じました。 黒画面に白文字で描き出されているので、ちょっと目に痛いですが…。それもあまり気にならなくほどに画面に見入ってしまいました。 ラストは、それまでの主人公の行動を考えると想像もつかず、衝撃的なラストですが、エンディングロールの田園風景と人物が綺麗すぎて言葉を失いました…。 全体的にはマイナス方向へ向かっている映画だと思うのですが、それでも毎日を送っていかなくてはいけない登場人物達のやりきれなさや虚無観がとても切ない。
万人にオススメ!と言い切れる作品ではないのですが、観た方はきっと何かを感じる。そんな作品です。

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スゴク心に残った。
音楽も映像も役者も内容も、言葉も、キーボードを叩いている音も。
だけど、上手くなにに感動したかなんていえない。
何度見ても、言葉にすることは出来ない。
あの綺麗な空も音楽も。リリィも。見てみなきゃわからない。
だけど、見たからといって…上手くこの感動を人に告げることが出来ない。
教えてあげられない。
だけど、本当にスキになった。
強くて儚くて、切なくて。ドビュッシーも直接心に響いてきた。 この感動を伝えることが出来ない、私の文章能力の無さを恨んでしまいます。

女性に全く縁がなかったおたく男=電車男(山田孝之)は、電車の中で酔っ払いに絡まれた女性(中谷美紀)を助け、それがキッカケで彼女に恋を。それをインターネットの掲示板サイトに書き込んだところ、そのネットユーザー達から熱い応援を受けることに。はたして電車男は恋を成就できるのか!?
原作はおたく世代のリアルなラブストーリーとして楽しめたが、映画は少しそのリアルさに欠ける部分がある。例えば山田孝之のダサいおたく男の容貌は、旧世代おたくすぎてまるでマンガのようだし、服を脱ぎ捨てて走るなど、大げさすぎる演出も時には興ざめになる。でもそれを上回る感動があるのだ。絵文字の使い方もユニークだし、電車男を支えるネットユーザー達のエピソードも共感してしまうようなものばかり。観て損のないハートフルな作品だ。(横森文)
山田孝之と中谷美紀主演で贈るオタク青年と美女の純愛ドラマの2枚組BOX。電車の中で酔っ払いから美女を助けたオタク青年が、インターネットサイトの住人たちの応援を受けながら、恋の成就に向けて奔走する。

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元ネタがフィクションだとか自作自演だとかの話はありますがまぁ、そんなことはいいじゃない。映画はホントに面白かったです。
匿名の書き込み者を数名の実体あるキャラクターとして簡略化し、それぞれにスポットを当てる事で、相談する電車男側とそれに本気で激励したり、時に皮肉ったりしながらも電車男に肩入れして行く「見知らぬ人間からの助言を真に受ける電車男」という特異な構図を違和感無く再現している。文字や画面を使った演出も的確で良かったかな。
主人公の二人の演技が素晴らしい!! 電車男の山田孝之。女性の扱いに慣れなくてオドオドしている様子や、スレの住人の助言により外見がオシャレに変わっても、態度はまるっきりオタク少年そのもの。そして、エルメスを演じる中谷美樹のスレていないお嬢様ぶり。クライマックスの「頑張って!」の演技はホント絶妙。 ある意味、聖母だね。こんな女性はいないと思いつつも、いるかもしれないと信じさせうる演技でした。 小さな演出も上手かった。満月の写メール、角砂糖のピラミッドとかもよかったなぁ。白眉は、PCを買いに行こうと約束したエピソード。ふたりの気持ちも上手に演出していた。電車男が、アキバに行ってパソコンのカタログを集め、それにびっしりメモをつけてエルメスに渡す。「馬鹿じゃない?!」「気味悪い」と嫌悪する女性も多いかもしれないけど、エルメスは素直に感動する。エルメスは、感動できたから電車男を愛せたのだ。こういうことに感動できるエルメスの人物像もいい。

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原作に感動し、ドラマが始まるということで3話程見てみたが視聴率稼ぎのただのお笑い番組のような作りに心底ガッカリ。4話目はもう見ませんでした。
周りの見てきた人やレビューサイトの評判がいい評価ばかりなので不安を抱きながらも映画館へ足を運んだ。
映画の出来は素晴らしかったです。特に主演の2人の演技が最高でした。ドラマの2人との格の差を見せ付けられました。
中谷さんの抑えた演技最高です。
山田さんの外見がイケメンになった後も醸し出すオタクの雰囲気この人は本当に演技がうまいんだなーと感心しきりでした。
そして告白シーン山田さんイケメンのはずがはっきりいってブサイクなキモイオタクにしか見えませんでした。素晴らしい。
この人の演技をしっかり見たのは初めてでしたがこの先の活躍に期待したいと思いました。若手のホープと言われているのも納得です。
この映画の成功はこの2人の演技力によるものだと断言できますね。
ぜひもう1回観に行きたいと思っています。